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買収の結末

 タイトルには関係ありませんが、高校野球は本当にすごかった。2日間に渡る決勝戦、駒大苫小牧、早稲田実業2校ともに優勝旗をあげたいものです。

 さて本題。先週、紳士服業界のAOKIがコナカに対して買収を提案した事件。AOKIが敵対的TOBを持ち出したものだから、大きなニュースとなりました。結局は、コナカはフタタと業務提携を結ぶことで一件落着。AOKIは敵対的TOBに踏み切ることなく撤退することとなりました。ここで、ちょっと自分が思うことを書いてみようと思います。

 そもそも、会社とは誰のものか?ライブドア事件のときにいろいろと議論されましたが、法律上は異論無く、会社とは株主のものなのです。なぜなら、株主の責任は従業員と比べてとても重いからです。株主は、会社が倒産すれば、「出資を返してもらえない」という責任を負います。一方、従業員は会社が倒産しても給料は保証され、会社の債務を肩代わりすることもありません。

 しかし、従業員にしてみれば、自分が努力して会社を大きくしてきた。会社は従業員のものだという考えが根付いています。買収という言葉を聞くと、自分の会社が乗っ取られると思うようです。確かに、この考えも一概に間違いとは言えない、むしろ日本では主流的な考えです。

 今のところ、日本では敵対的買収が成功した例はありません。AOKIも敵対的買収で会社の評判を落とすのが怖かったんでしょうね。ですが、買収は会社の資本力を強くし、ライバル会社よりも営業の面で優位に立つことができます。従業員の給料だって上がるかもしれません。買収が友好的であれ敵対的であれ、その提案自体が有用なものかどうかを判断できるようにならなければなりませんね。

 先に、私の個人的意見であることを申し添えておきますが、日本の会社・経済のためには、一度、敵対的買収を成功させる企業が出てきて欲しいものです。もちろん、最初は多方面から批判を浴びることでしょう。ですが、その後に企業を順調に成長させ、株主にも従業員にも社会にも還元できる企業を創りあげてもらいたいものです。そうすれば、買収の見方も少しは変わるのではないでしょうか?

 それよりなにより、企業の再編に注目を集めるようになったこと。このような仕事をしている私としては、本当に嬉しいものです。
by forza_sapporo | 2006-08-21 20:34 | 経済
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新聞やニュースに出てくる税金や会計の話題を、初心者にもわかりやすく、コラム形式で説明します。
by forza_sapporo
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